時代のニーズに合ったお仏壇のご提案

 新年明けましておめでとうございます。皆様にはご清祥にて新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。旧年中は、当協議会に格別なるご愛顧、お引き立てを賜りましたこと心より厚く御礼申し上げます。

 昨年の日本経済は中国の景気減速に加え中東情勢の緊迫化などを受け株価が急落するという波乱のスタートでございました。先行き不透明な情勢が続く中で、一部業界を除く、地方の中小零細企業にとりましては、年々経営状況が厳しさを増していく状況にあります。為替レートも一時は円高傾向で推移しておりましたが、米国トランプ大統領誕生に伴いまして、年末にかけて円安が加速しました。また海外の変動に比べるとゆるやかですが原油価格の変動も注視していかなくてはなりません。加工産地での輸入原材料にもその影響が及ぶなか、政府主導の労働者賃金引上げや労働条件の緩和策も相まってさらなる物価高が予測されます。

 日本の社会構造の変化は宗教観や先祖供養に対する考え方にも大きな影響をもたらしております。様々な趣向の仏事が提案されていく中にあっては伝統的金仏壇をお買い求めいただくお客様の割合も減少傾向にあります。そのような厳しい市況と生産環境の中ではありますが、国産金仏壇の生産地として、一貫した生産体制を維持していかなくてはなりません。

 昨年は、リブランディング事業と題しまして、現代住宅にも合う梨地塗り仏壇を作成し発表させていただきました。八月のビックサイトで開催されましたエンディング産業展への出店、十一月には地元秋田での展示会を開催し、業界内に留まらず、エンドユーザーの方々などから多くのご意見を頂戴致しました。また、当会ホームページの作成も行い、積極的な宣伝活動を展開しております。

 今年は昨年の事業をさらにステップアップし、伝統技術と創意工夫によるお仏壇のご提案に努めて参ります。秋田仏壇協議会会員一同、お客様のご要望にお応えできるよう、誠心誠意努力し研鑽して参りますので、今年もご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

 今年が皆様にとりましてご繁盛の年となりますことをご祈念申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

 

秋田仏壇協議会 会長 髙橋哲也